日本酒に含まれるアミノ酸の効能|香味や健康・美容効果を詳しく解説

健康に気遣う女性

日本酒にはアミノ酸、有機酸(乳酸・リンゴ酸・コハク酸)、糖類、ミネラルなど様々な栄養成分が豊富に含まれています。

中でもアミノ酸は身体を構成する三大栄養素(タンパク質・糖質・脂質)のひとつで、摂取すると嬉しい効果がたくさんあります。

アミノ酸の嬉しい3つの効果

  1. 疲労回復
  2. 美肌効果
  3. リラックス効果

サケ丸

最近はアミノ酸を多く含む日本酒を、美容や健康維持を目的に飲まれる方も増えているんだよ!

さやかちゃん

日本酒を飲んでお肌がきれいになるなんて、嬉しいですね (^^)

実は、日本酒には他のアルコール飲料と比べてアミノ酸を豊富に含んでいることをご存知でしょうか。

日本酒は他のアルコール飲料と比べてアミノ酸を多く含んでいる

(出典:日経ビジネス「日本酒は酔える化粧水 アミノ酸豊富で肌によし」

上記のグラフのとおり、日本酒は白ワインの約7倍ビールの約2.5倍ものアミノ酸を含んでいるのです。

さやかちゃん

ダントツの多さですね…。日本酒って優れた飲み物なんですね!

そこで今回は、日本酒に含まれるアミノ酸について、以下の3つを中心に解説します。

この記事で解説すること

  • アミノ酸が日本酒の香味に及ぼす影響
  • アミノ酸には「必須アミノ酸・非必須アミノ酸」の2種類がある
  • アミノ酸の各種成分は美容や健康にどのような効果があるのか

サケ丸

日本酒は健康にいいからと言って飲み過ぎは禁物だよ。適度な量を心がけて、健康で楽しい毎日を送りましょう ♪

日本酒のアミノ酸はお米のタンパク質が分解されて生成される

酒母造り

日本酒は「お米と水」で造られるお酒なのに、なぜアミノ酸を多く含んでいるのか不思議に思わる方は多と思います。

アミノ酸は主に醪造りの工程で、麹菌が出すタンパク質分解酵素(プロテアーゼ・ペプチダーゼ)が米のタンパク質を分解することによって生まれます。

醪(もろみ)とは?

酒母に「蒸し米・米麹・水」を3回に分けて仕込み(三段仕込み)、糖化とアルコール発酵させたもの。発酵が進むと3~4週間で醪が完成し、搾ることで日本酒が抽出されます。

なお、醪(もろみ)の詳細は、「醪(もろみ)とは?|三段仕込みは多量の日本酒を造る伝統技術」でもご紹介していますので、あわせてご参照ください。

また、アミノ酸の一部は酵母や乳酸菌の栄養源として取り込まれ、微生物の活動によって日本酒に深い味わいを生み出します。

サケ丸

私たちの身体の筋肉や骨、髪の毛、皮膚などを作るアミノ酸は、日本酒の味わいに大きな影響を与えているんだよ!

アミノ酸は日本酒の「旨味・コク」のもとになる栄養成分

日本酒と稲穂

アミノ酸は日本酒の旨味やコクのもとになる栄養成分です。そのため、アミノ酸を多く含んだ日本酒は濃厚で飲みごたえのある味わいになります。

アミノ酸度(濃厚/淡麗)|日本酒に含まれるアミノ酸の濃度を表す

アミノ酸度による味わい目安
1.0未満 1.0~2.0 2.0を超える
淡麗 一般的 濃厚

日本酒に含まれているアミノ酸の量は、「アミノ酸度」という指標で確認することができます。

日本酒のアミノ酸度の平均は1.0から2.0で、1.0より低いとサッパリして軽い飲み口のお酒2.0より高いとコクや旨味があり飲みごたえのあるお酒となります。

  • アミノ酸度(1.0より低い)
    ⇒ サッパリして軽い飲み口のお酒
  • アミノ酸度(2.0より高い)
    ⇒ コクや旨味があり飲みごたえのあるお酒

アミノ酸度が記載されている「日本酒のラベル」の見方については、下記の記事をご覧ください。

日本酒の裏ラベル 日本酒のラベルの見方|ラベルはあなた好みの1本を選ぶヒントがある!

サケ丸

アミノ酸度が高いお酒は、肉料理や中華料理など味の濃い料理と相性抜群だよ!

アミノ酸度が高すぎる日本酒|雑味や苦味が多く飲みにくい酒になる

お米の表面には雑味成分が含まれている

※クリックで拡大

アミノ酸度が高い日本酒は旨味やコクの強いお酒になりますが、高すぎると雑味や苦味を生み出す原因となります。

この雑味や苦みは、お米の表面に多く含まれている「タンパク質」「ビタミン」「脂質」によるものです。

そのため、雑味のないスッキリとしたお酒を造るため、お米の表面を削る「精米」と呼ばれる作業が行われます。

さやかちゃん

アミノ酸は、多すぎても良くないんですね…。

アミノ酸度が低い日本酒|原料のお米の表面をしっかり削っている

精米歩合はお米の表面の削り具合を表す

※クリックで拡大

お米をどれくらい削ったのかを示す指標として「精米歩合」があります。例えば、日本酒のラベルに「精米歩合60%」と表示されていた場合、お米の表面を40%削っています。

精米歩合と特定名称酒の分類

※クリックで拡大

精米歩合で日本酒のタイプを見ると

● 吟醸酒は精米歩合60%以下
● 純米酒は70%前後

上記の通り吟醸酒の方がお米の表面をたくさん削った酒米を原料としています。

そのため、吟醸酒は雑味や苦みのないスッキリとしたお酒になるのです。

  • 純米酒(精米歩合70%前後)
    ⇒アミノ酸度が高い(コクや旨味があり飲みごたえがある)
  • 吟醸酒(精米歩合60%以下)
    ⇒アミノ酸度が低い(雑味や苦みのないスッキリとした後味)

さやかちゃん

私が大好きな吟醸酒は、お米を40%も削っているんですね!

関連記事:精米歩合とはお米の削り具合を示す指標|精米歩合で変わる日本酒の味わいとは?

スポンサーリンク

アミノ酸は「必須アミノ酸・非必須アミノ酸」の2種類がある

疑問に思う女性

タンパク質は、20種類のアミノ酸から構成されていて、そのうち体内で合成できないアミノ酸を「必須アミノ酸」、体内で合成できるアミノ酸を「非必須アミノ酸」といいます。

サケ丸

必須アミノ酸は体内で合成できないため、食事などから摂る必要があるよ!
必須アミノ酸(体内で作ることができない)

  1. BCAA(イソロイシン、ロイシン、バリン)
  2. ヒスチジン
  3. リジン(リシン)
  4. メチオニン
  5. フェニルアラニン
  6. スレオニン(トレオニン)
  7. トリプトファン

非必須アミノ酸(体内で作ることができる)

  1. アスパラギン
  2. アスパラギン酸
  3. アラニン
  4. アルギニン
  5. システイン・シスチン
  6. グルタミン
  7. グルタミン酸
  8. グリシン
  9. プロリン
  10. セリン
  11. チロシン

アミノ酸は身体づくりに欠かせない栄養素

私たちの身体はタンパク質が20%を占めている

(出典:味の素株式会社「カンタン解説!アミノ酸ってなに?」

三大栄養素(タンパク質・糖質・脂質)の一つであるタンパク質は、20種類のアミノ酸が組み合わさったものです。

タンパク質は、人間の筋肉や内蔵、皮膚、髪の毛、血液などの材料になる必須の栄養分です。

私たちの身体はタンパク質が20%を占めていて、これは水の次に多い栄養素なのです。

サケ丸

タンパク質は脂質と糖質と違って身体に貯蔵することができなから、毎日食事で摂らないといけないんだ!

アミノ酸の摂り過ぎは内蔵疲労を引き起こす

摂取したアミノ酸は体に貯蔵することができないため、余ったら尿として体外に排出されます。

そのため、過剰にタンパク質を摂取すると尿に変える肝臓や腎臓に負担がかかるため、内蔵疲労を起こす危険性があります。

また、タンパク質はカロリーが高いため、意識的にタンパク質を摂っている方は肥満にならないよう注意が必要です。

さやかちゃん

何事も程ほどが肝心ということですね…。

【ベスト10】日本酒に多く含まれているアミノ酸成分

お酒のアミノ成分の「比較

(引用:あいち産業科学技術総合センター食品工業技術センター「清酒に含まれるアミノ酸の分析について」P3を基に作成)

日本酒に多く含まれている「アミノ酸成分ベスト10」を身体に与える健康効果とともにご紹介します。

また、私たちがよく飲むアルコール飲料「ビール」と比べてどのくらい多く栄養素が含まれているかも表示しましたので、参考にしてください。

第1位:アラニン【ビールの2.6倍】

筋肉や内臓の材料となる旨味や甘みを伴ったアミノ酸です。

筋肉や脳のエネルギーとなる糖を作る材料になるほか、肝臓働きを助けたりアルコール代謝を改善する働きをします。

アラニンの健康効果

  • 筋肉の増強や持久力アップ
  • 肝機能の改善

第2位:グルタミン酸【ビールの6.6倍】

酸味や渋味などの旨味のもとになる物質で、昆布だしの主な成分です。

脳の機能を活性化する機能や、アンモニアの解毒・利尿作用があります。また、気持ちを落ち着かせてリラックスさせるGABA(ギャバ)を生成します。

グルタミン酸の健康効果

  • 脳の機能の活性化
  • アンモニアの解毒・利尿作用
  • 気持ちを落ち着かせるリラックス効果

第3位:システイン【ビールの6倍】

解毒や抗酸化作用を持つアミノ酸です。

黒いメラニン色素の生産を抑える作用があり、シミ・そばかす・肌荒れなどのお肌のトラブルに効果があります。

システインの健康効果

  • シミ・そばかす・肌荒れなどのお肌のトラブルを改善する
  • 肝臓内でアルコールの代謝を助ける

第4位:アルギニン【ビールの2.8倍】

アンモニアの解毒や、血管を広げて血流をよくするために重要な役割を果たすアミノ酸で、苦味があるのが特徴です。

成長ホルモンの分泌を促して、筋肉組織を強化したり免疫力を高めます。

アルギニンの健康効果

  • 成長ホルモンの分泌を促す効果
  • 筋肉組織を強化したり免疫力を高める効果

第5位:アスパラギン酸【ビールの4.5倍】

エネルギー源として最も利用されるアミノ酸です。

体調を整えたり疲労回復に効果があります。また、利尿作用がありますので、有害なアンモニアを体外に排出して身体のダメージを防ぎます。アスパラギン酸は酸味と渋みを持つと言われています。

アスパラギン酸の健康効果

  • 体調を整えたり疲労を回復する効果
  • 有害なアンモニアを体外に排出して身体のダメージを防ぐ効果

第6位:プロリン

甘みと苦味を伴うアミノ酸で、お肌の組織を構成するコラーゲンの主要成分のひとつです。プロリンは、美肌効果や関節痛の改善、脂肪燃焼に効果が期待できます。

プロリンの健康効果

  • 美肌効果
  • 関節痛の改善
  • 脂肪燃焼に効果

第7位:グリシン【ビールの3.8倍】

コラーゲンの1/3を構成するアミノ酸で、肌の潤いやハリ・弾力を保つ効果があります。また、睡眠改善効果がありますので、睡眠サプリメントとしても人気があります。

グリシンの健康効果

  • 肌の潤いやハリ・弾力を保つ効果
  • 睡眠を改善させる効果

第8位:ロイシン【ビールの1.9倍】

バリンやイソロイシンとともにBCAA (分岐鎖アミノ酸)に分類されます。運動時の持久力を高めたり、筋肉の強化や修復、また肝機能を高める効果があります。

ロイシンの健康効果

  • 運動時の持久力を高める効果
  • 筋肉の強化や修復する効果
  • 肝機能を高める効果

第9位:リジン

リジンはビールには含まれていない栄養成分です。

集中力・記憶力の向上で知られているリジンですが、そのほかにも肝機能強化や疲労回復効果があります。

リジンの健康効果

  • 集中力・記憶力の向上の効果
  • 肝機能強化
  • 疲労回復効果

第10位:バリン【ビールの1.1倍】

イソロイシンやロイシンとともにBCAA (分岐鎖アミノ酸)に分類されます。

疲労回復や、筋肉の強化・修復、また肝機能を高める効果があります。

バリンの健康効果

  • 疲労回復効果
  • 筋肉の強化
  • 肝機能を高める効果

まとめ

今回は、日本酒に豊富に含まれているアミノ酸についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。アミノ酸は日本酒に旨味やコクを与えるだけではなく、健康維持や美容にも効果があることをご理解いただけたかと思います。

日本酒を美味しくいただけるだけではなく、私達の体に必須なアミノ酸を効果的に摂ることができますので、栄養ドリンクのような感覚で飲まれても良いのではないでしょうか。ただし、適量を心がけましょうね。

  • お米に含まれるタンパク質は、醪造りの過程で麹菌が出すタンパク質分解酵素(プロテアーゼ・ペプチダーゼ)により分解され、アミノ酸に変わる。
  • 日本酒に含まれているアミノ酸の量は「アミノ酸度」という指標で確認することができる。
  • 日本酒のアミノ酸度の平均は1.0~2.0で、1.0より低いとさらっとしていて軽い飲み口のお酒2.0より高いとコクや旨味があり飲みごたえのあるお酒になる。
  • お米の表面をしっかり削るとアミノ酸度が低くなり、雑味や苦みのないスッキリとした後味のお酒になる。
  • 三大栄養素(タンパク質・糖質・脂質)の一つであるタンパク質は、20種類のアミノ酸が組み合わさってできていて、人間の筋肉や内蔵、皮膚、髪の毛、血液などを作る必須の栄養分です。
  • タンパク質は体に貯蔵することができないため、過剰にタンパク質を摂取すると尿に変えて排出する必要がある。そのため、肝臓や腎臓に負担がかかり、内蔵疲労を起こす危険性がある

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です