滓酒(おりざけ)・滓がらみ(おりがらみ)とは?|にごり酒との違いや滓の栄養成分をご紹介

滓酒と精米された酒米

サケ丸

滓酒(おりざけ)の白い滓(おり)には栄養や旨味成分がたくさん含まれているんだ!

さやかちゃん

美容効果もあるから、最近は女性の間でとても人気があるんですよ♪

滓酒(おりざけ)という日本酒をご存知でしょうか?滓(おり)を辞書で調べてみますと以下のような意味があります。

  • 液体などの底にたまるカス
  • 良い部分を取り除いて残った不要物
  • つまらないもの

「カスが入った日本酒なの!!」

「余り物で造った質の悪い日本酒でしょ…。」

と思われるかもしれませんが、実は滓(おり)には豊富な栄養素が含まれていて、健康維持や美容効果があることから女性の方を中心に人気が高まっている酒です。

滓には献供や美容に効果がある栄養成分が含まれている

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さやかちゃん

「残り物に福がある」ということですね ♪

そこで今回は、栄養満点の滓(おり)がブレンドされた滓酒(おりざけ)について以下の3つを中心に解説いたします。

タイトル

  • 滓酒とはどのようなお酒なのか?
  • 滓酒はどんな味や香りのお酒なのか?
  • 滓酒に含まれている滓にはどんな栄養成分が含まれているのか?

滓酒と見た目がよく似ている「にごり酒」との違いについても解説していますので、ぜひご覧くださいませ。

滓酒とは|細かな酒粕をブレンドしたうす濁りのお酒

滓酒は原酒に沈殿した滓をブレンドした日本酒

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日本酒は、醪(もろみ)を搾って液体(原酒)と固形物(酒粕)に分離する「上槽(じょうそう)」と呼ばれる作業によって抽出されます。

搾られた日本酒は、タンクに10日間ほど寝かして細かな固形物を沈殿させます。

醪(もろみ)とは

酒母(しゅぼ)に「蒸し米・米麹(こめこうじ)・水」を3回に分けて加えて糖化(とうか)・アルコール発酵させたもの。発酵が進むと3~4週間で醪が完成し、搾ると日本酒を抽出することができます。
なお、醪(もろみ)の詳細は、醪(もろみ)とは?|三段仕込みは多量の日本酒を造る伝統技術でもご紹介していますので、あわせてご参照ください。

私たちが普段飲んでいる日本酒は、タンクの上澄み部分を取り出したもので、この作業を「滓引き(おりびき)」といいます。

滓酒(おりざけ)は「滓がらみ(おりがらみ)」とも呼ばれ、タンクの下に沈殿した滓(おり)を適度に残したり、上澄みの日本酒に滓(おり)をブレンドした「うす濁り」の日本酒です。

サケ丸

瓶の底に溜まった白い沈殿物が滓(おり)だよ。瓶をゆっくり傾けてみて!

さやかちゃん

白い固形物がヒラヒラと漂ってキレイ!まるでスノードームみたいですね ♪

関連記事:上槽(じょうそう)とは?|搾り方(荒走り・中取り・責め)で変わる日本酒の味わい

滓(おり)の正体|醪を搾った後に残る細かな「酒粕」を滓という

酒粕

上槽(じょうそう)で分離された固形物はスーパーなどで「酒粕」として販売されていますが、分離しきれずに液体(日本酒)の中に残った細かな酒粕はタンクの底に沈殿します。このタンクの下に溜まった酒粕は「滓(おり)」と呼ばれています。

滓(おり)はデンプンや不溶性タンパク質、アミノ酸、ペプチド、アルブチン、ビタミンなどの栄養成分や酵母を豊富に含んでいますので、健康や美容、ダイエットなどに効果が期待できます。

サケ丸

酒粕にはアルブチンやコウジ酸など、美白効果やお肌のシミ・ソバカスを抑える効果があるんだよ!

さやかちゃん

美容効果があるんですね!私も飲んでみたいです (^o^)

関連記事:酒粕は醪(もろみ)を搾ったあとの固形物!|酒粕の種類や保存方法について

滓酒とにごり酒の違い|醪(もろみ)を搾る「酒袋」に違いがある

滓酒とにごり酒の比較
酒袋の形状 濁り具合 香味の特徴
滓 酒 目が細かい 薄い にごり酒と比べて雑味が少な
くマイルドな味わい
にごり酒 目が荒い 濃い お米の甘みと旨味を味わえる

滓酒(おりざけ)によく似た日本酒に「にごり酒」があります。両者は、原料や醪造りまでの製造工程は同じですが、上槽(じょうそう)のときに使う酒袋に違いがあります。

滓酒は醪(もろみ)を「目の細かい酒袋」で搾るのに対して、にごり酒は「目の荒い酒袋」で搾ります。

そのため、滓酒は酒中に残る米の固形物(酒粕)が細かく濁りが薄いのに対して、にごり酒は米の固形物が大きく濁りが濃いのが特徴です。

滓酒はにごり酒と比べてお米の固形物が少ないため、雑味が少なくマイルドな口当たりになります。

サケ丸

米の固形物、つまり酒粕を多く含んだ「にごり酒」の方が濁りが濃くて味わいは濃厚なんだ!

関連記事:にごり酒とは?|トロリとした口当たりと優しい甘みは若い女性に大人気!

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滓酒の美味しい飲み方|お米本来の旨味やコクを味わえる

冷酒を飲む女性

滓(おり)には旨味成分のアミノ酸類が豊富に含まれているため、一般的な日本酒よりもマイルドで滑らかな喉越しとお米の旨味やコクを味わえます。

また、日本酒は酵母菌の活動を抑え品質を安定させることを目的とした「火入れ」と呼ばれる作業を行いますが、滓酒(おりざけ)の大半はこの火入れを行わず生酒で販売されています。

火入れとは?

搾りたての日本酒は、酵母菌などの微生物が生きているため、そのままだと発酵が進んで香りや味わいが変わってしまします。そこで、「火入れ」と呼ばれる加熱殺菌を行って微生物の活動を抑え、酒質を安定させます。

なお、「火入れ」については、「日本酒の火入れとは?|生酒・生詰め酒・生貯蔵酒の違いは火入れの回数」で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧くださいませ。

そのため、酵母菌が生きたまま瓶詰されていますので、酵母の活動により発生する炭酸ガスの「シュワシュワッ」とした発泡感を楽しむことができます。

注意
火入れをしていない滓酒(おりざけ)は強く降ると炭酸ガスとともに中身が噴き出る恐れがありますので、フタはゆっくり開けてください。

滓酒は1本で異なる2種類の味わいを楽しむことが出来る

滓酒(おりざけ)は、透きとおった上澄みと下に沈殿した滓を、瓶をゆっくり傾けて混ぜたうえで飲むのが一般的ですが、上澄みと滓を別々に味わうのもおすすめです。

  • 上澄みの透きとおった部分を飲む
    ⇒スッキリした口等たりと喉越しを楽しむことができます
  • 上澄みと底に沈殿した滓(おり)を混ぜて飲む
    ⇒トロンとしたお米の濃厚な旨味を味わえます

このように、異なる2種類の味わいを1本で楽しむことができるのも、滓酒(おりざけ)の醍醐味なのです。

滓酒アレンジ|さまざまな食材との組み合わせで楽しみ方が広がる

また、滓酒は以下のような食材と組み合わせることで違った味わいを楽しめます。

  • 氷を入れた「滓酒ロック」
  • 炭酸水を入れた「滓酒サワー」
  • 牛乳を入れた「滓酒のミルク割り」
  • 滓酒を温めた「ホット滓酒」

●滓酒ロック

氷を入れたグラスに滓酒を入れてロックにすると、氷が溶けて滓酒が薄まるためスッキリ飲むことができます。また、お好みでレモンライムを搾ると、酸味が増して味わいの変化を楽しむことができます。

●滓酒サワー

暑い夏は滓酒を炭酸水で割って飲んでみてはいかがでしょうか。炭酸水を入れることでキレのある味わいに変わり、シュワシュワとした発泡感が口の中いっぱいに広がります。

●滓酒のミルク割り

滓酒の酸味とミルクの甘味がマッチしたカルーアミルクのような味わいになります。

●ホット滓酒

滓酒を温めると、お米の風味や甘さが引き立ち、深みのある味わいを堪能することができます。

サケ丸

僕のおすすめは「ホット滓酒」。40度くらいの「ぬる燗」にすると、お米の香りと旨味が引き立ち最高に美味しいんだ ♪

さやかちゃん

私のオススメは「滓酒のミルク割り」。牛乳を入れることでさらに濃厚な味わいになります ♪また、アルコールが適度に薄まるから、飲みやすいですよ (^o^)

滓酒の保存方法と賞味期限

滓酒は、火入れを行わない「生酒」で販売していることが多いため、保管方法には特に注意が必要です。

滓酒は冷蔵庫での保管が必須|冷蔵室・野菜室で保管しましょう

冷蔵庫の庫内の温度

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滓酒は「火入れ」されていませんので、生きた酵母や酵素が酒中に残っています。

そのため、温度が上がると酵母などの活動が活発になり、日本酒の味のバランスを崩す原因となりますので、5℃以下の冷蔵庫(冷蔵室・野菜室)での保管が必須となります。

滓酒の賞味期限|開封前であれば2週間以内に飲み切りましょう

滓がたくさん含まれている滓酒は、一般の日本酒と比べて日持ちがしないお酒です。

開封前であれば冷蔵庫に保管したうえで2週間を目処に飲み切るようにしてください。開封後は酸化が急速に進むため1週間以内が賞味期限となります。

滓酒の賞味期限

  • 開封前 ⇒2週間
  • 開封後 ⇒1週間

関連記事:日本酒の保管で重要な3つのポイント|気を付けたい「光」と「温度」の管理

まとめ

今回は、酒中にひらひらと浮遊する滓(おり)が見た目にもきれいな滓酒(おりざけ)をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

瓶の底に沈殿した白い滓は、上槽のときに分離しきれなかった細かな「酒粕」ですので、健康維持や美容に心かげている方にぜひおすすめしたい1本です。

  • 滓酒は、タンクの下に沈殿した滓を適度に残したり、上澄みの日本酒に滓をブレンドしたうす濁りの日本酒
  • 滓酒は醪を目の細かい酒袋で搾るのに対して、にごり酒は目の荒い酒袋で搾る。
  • 滓の正体は酒粕で、デンプン不溶性タンパク質アミノ酸ペプチドアルブチンビタミンなどの栄養成分や酵母が多く含まれていている。
  • 滓には旨味成分のアミノ酸類が豊富に含まれているため、通常の日本種よりもマイルドで滑らかな喉越しお米の旨味やコクを味わえる。
  • 滓酒は、透きとおった上澄みと下に沈殿した滓を混ぜて飲むのが一般的ですが、上澄みと滓を別々に味わうのもおすすめ。
  • 滓酒は、氷を入れた滓酒ロックや炭酸水を入れた滓酒サワー、牛乳を入れた滓酒のミルク割り、滓酒を温めたホット滓酒など、食材と組み合わせることで違った味わいを楽しめる。

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